国連安保理が採択した対北朝鮮非難決議について韓国政府は16日、歓迎
する外交通商省報道官の談話を発表した。青瓦台(大統領官邸)の宋旻淳
統一外交安保政策室長も同日の外交安保関連閣僚会議終了後、「国連憲章
第7章を援用せず、対話を通じた問題解決を目指したバランスよい決議に
なった」と評価した。韓国政府は7章に言及した日米案に対し、「強制力
が伴う」と事実上反対の姿勢を示していた。しかし、日米韓3国の連携を
考慮し、7章を削除した中露案を露骨に賛成するわけもいかず、板ばさみ
状態だった。中露も含め全会一致で採決したことで「韓国もすっきり決議
案を支持できる」(外交通商省当局者)と安堵している。

 

融和路線を続けてきた韓国にとって、北朝鮮のミサイル発射はその破綻を
意味するものであるが、それでもなお北朝鮮との融和を目指すなら勝手に
して欲しいものだ。国際社会に何と非難されようとも、北朝鮮への援助を
際限無く行い、緩やかな統一を目指すと言うのであれば、もう何も言うこ
とは無い。そのような政策を続ければ韓国国民にこれまで以上にそっぽを
向かれるだけでなく、盧武鉉路線を引き継ぐであろう次期大統領も、選挙
では敗北することになるだろう。あまりに北朝鮮に迎合した路線をとり続
けることは、結局のところ韓国国民のためにはならず、北朝鮮の一部支配
層を肥えらせるだけの結果に終わりかねない。

 

今後もミサイル発射を継続していくと明言した北朝鮮、兄貴分の中国の言
うことも聞かず、ただミサイルを始めとした武力にのみ耳を貸す、そのよ
うな国家は正に無法国家そのものであろう。日米韓と足並みを揃えて対応
すべきなのに、この有り様に日米共に落胆しているのではなかろうか。そ
れとも折り込み済みのことであるなら、韓国の役割は何もないということ
になる。安保理のメンバーではない韓国にとって、もともと決議案にどう
のこうのと注文をつける権利は無いのは言うまでも無いことだが。