来年7月に東南アジア4カ国で共催されるサッカーのアジア・カップの予
選が16日、各地で行われ、A組の日本は新潟スタジアムでイエメンを2
−0で下し、2月のインド戦に続いて2連勝、勝ち点を6とし、得失点差
で同組首位を守った。オシム監督就任後、初の公式戦となった日本は立ち
上がりから一方的に攻め立てながら、相手の堅い守りに苦戦。後半25分
三都主のCKを阿部が頭で合わせてようやく均衡を破り、終了間際に佐
藤寿が加点した。大会3連覇を狙う日本は9月3日にサウジアラビア、同
6日にはイエメンといずれもアウェーで対戦。11月まで行われる予選で
4チーム中2位以内に入ると、本大会に進む。A組のもう1試合はサウジ
アラビアがインドを3−0で破り、日本とともに2連勝となった。

 

オシム体制となっての公式戦の出だしは、堅い守りに阻まれながらも均衡
を打ち破ったのはジェフでのオシム監督の教え子であった阿部であった。
ドイツでの惨敗を引きずりながらのオシム体制は、まずまず順当な滑り出
しとなったのではないか。哲学者とも言えるような数々の「語録」を残す
オシム監督は、難解さの中にもウィットに富んだ会見のファンも多いだろ
う。アジア大会を2連覇中の日本代表にとって、アジア最強の立場を譲る
わけにはいかず、世界を見据えた戦いをして欲しいものだ。まだ始まった
ばかりのオシムジャパン、4年後の南アフリカ大会に向けてどれだけの成
長を見せてくれるか、期待せずにはいられない。