公明党は23日、今期限りで退任する神崎武法代表の後任に太田昭宏幹事
長代行を昇格させる方針を固めた。9月30日の党大会で正式に選出する。
冬柴鉄三幹事長も退き、北側一雄国土交通相が就任する見通しだ。自民党
総裁選に伴う「ポスト小泉」政権の発足に合わせ体制を一新し、来年の統
一地方選や参院選に臨む必要があると判断した。公明党首脳は23日、「
太田代表―北側幹事長」体制について「常識的な線だろう」と指摘した。
冬柴氏については次期政権の閣僚人事で入閣を求める方向で調整している。

 

自民党総裁選が始まった中では、公明党の人事など注目が集まらないもの
だが、神崎・冬柴のコンビで小泉政権に最初から最後までついてきたのだ
から、太田・北側体制へと無難に引き継いでくれることであろう。圧倒的
な集票力を誇る創価学会がバックについている限り、公明党議席を維持
していくのはそう難しいことではないが、創価学会員にとって果たしてど
れだけの見返りがあるのか疑問である。平和や福祉の党を標榜するも、与
党として小泉政権の5年間でイラクへと「派兵」し増税路線をひた走るの
は、党是としてもどうであったのか。

 

そのような総括も無しに、ただ与党にいただけでは存在理由は文字通り票
のみであろう。自民党が決戦と位置付ける来年の参院選にしても、公明党
が与党にへばりついているには、創価学会ともにフル回転して自民党を支
えねばならない、それが公明党の存在理由なのだと言うならあまりに公党
として悲しいことではないか。いるのかいないのかわからないような政党
に理解を示す一般国民はそうはいないだろう。故に公明党に一票などとは
そう簡単にはいかないのである。