小泉首相の後継者を選ぶ自民党総裁選は8日告示され、安倍晋三官房長官
谷垣禎一財務相麻生太郎外相の3氏が出馬する。安倍氏が国会議員票
で、谷垣、河野両派を除く各派の支援を受けて圧倒的な優位に立つ中、谷
垣、麻生氏がどう巻き返すかが焦点となる。3氏は党員票の獲得に全力を
挙げる方針だ。論戦ではアジア外交や消費税率引き上げなどが争点となり、
20日に投開票が行われる。安倍氏は、憲法改正や教育改革、経済成長重
視の経済政策を掲げるとともに、派閥の影響力を排除する姿勢を強調する
方針だ。陣営は、「緩み」を警戒し、衆院小選挙区別に担当議員を決めて、
電話による党員への働き掛けを強化する。総合選挙対策本部の柳沢伯夫
部長は6日の会合で、「新聞に『安倍氏、意外に振るわず』との活字が現
れないよう、奮闘をお願いしたい」と引き締めを図った。

 

圧倒的な優位に立つとは言え、安倍総裁誕生を快く思わない一部のメディ
アが必死にネガティブキャンペーンを張ろうとしている。東京裁判を否定
している、首相になった後はいわゆる村山談話を踏襲しないだの、靖国
社の参拝に関して論議のテーブルにつけだの、実に一方的な報道の仕方ば
かりである。公正性はいったいどこにいってしまったのだろうかと思って
しまうような内容に、当人も苦笑していることだろう。今日の朝日新聞
刊の「名物」コラムである「素粒子」では、安倍氏大東亜戦争の評価は
歴史家がするだろうとの発言に、いったい安倍氏はどの歴史家に評価をさ
せるのか?と皮肉のつもりで書いているが、それはそっくり朝日に返すべ
き言葉ではないか。

 

特定の知識人、文化人を使って世論を誤った方向にリードしようとしてき
たのは、他でもない朝日新聞であろう。何よりも自社の主張としてではな
く、シンパを使って自身は表に出てこない姿勢には、他者を批判する資格
などもとより無い。くだらないネガティブキャンペーンを展開するなら、
アジア外交重視、靖国神社に参拝しないと明言した谷垣氏を応援するくら
いの気概は見せて欲しいものだ。