安倍晋三首相は28日午前、韓国の盧武鉉大統領と就任後初めて電話で協
議した。首相が「できるだけ早くじっくり意見交換したい。近く会えるこ
とを楽しみにしている」と呼びかけたのに対し、大統領も「同感だ。一線
を画すような大きな成果を期待している。未来志向の関係を作っていきた
い」と応じ、早期の首脳会談開催で一致した。政府は11月中旬にベトナ
ムで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)などを念頭に調整を
進める方針だ。電話は大統領が安倍首相に就任の祝電を送ったことに対す
る謝意を伝えるため、日本側からかけ、約20分間、意見交換した。

 

10%台と言う低支持率の盧武鉉政権にとって、70%台の高支持率を誇
る安倍政権は正に羨望の対象であろう。未来志向の関係を作っていきたい
との言葉は小泉政権時代にも聞いた気がしないでもないが、すぐに前言を
翻すのが韓国であるから、それはそれで安倍首相も聞き流していたことで
あろう。親北反日・反米を旗印に進んできた盧武鉉政権は、その旗印の
おかげで在韓米軍がにぎっていた戦時作戦統制権の返還を、韓国が想定し
ていた12年ではなく、09年には前倒しして返還すると米国に半ば突き
返される形で韓国に戻ってくることになりそうだ。

 

日韓が本来連携すべきなのは、北朝鮮拉致問題であろうが親北をあくま
で貫く盧武鉉政権に期待すべきものはないかもしれない。首脳会談を開く
ことでどれだけの進展があるかはわからないが、盧武鉉大統領からきちん
拉致問題に対して日韓が連携して北朝鮮にあたっていくとの言質をとっ
ておく必要はありそうだ。