安倍晋三首相は29日午後の衆参両院本会議で、就任後初の所信表明演説
を行った。政府の憲法解釈で禁じられている集団的自衛権の行使について
は「個別具体的な例に即し、よく研究する」とし、歴代首相として初めて
容認に向けた検討に着手する方針を表明。憲法改正に言及し、教育基本法
改正案の早期成立を目指す考えも示した。持論の「美しい国、日本」を掲
げ、文化や伝統、自然、歴史を大切にする姿勢を強調するなど「戦後レジ
ーム」からの脱却を意識した保守色の濃い内容となった。

 

カタカナ言葉が多用され、伝統や歴史を重視する保守色の濃い内容に比べ
ると、ちぐはぐな印象も否めないとの報道もあったが、演説なのであるか
ら伝わりやすいと判断した部分をカタカナ言葉を敢えて使用した結果に過
ぎないであろう。先日も就任会見で「思います」と語尾に何回つけただの
安倍首相の権威を貶めるような報道ばかりしていないで、きちんとした報
道をして安倍政権が何を成そうとしているのかをきちんと伝える義務があ
るのではないか。政府批判をするだけがメディアの役割ではなく、評価す
べき点があればきちんと評価する。

 

むろんそれが馴れ合いで終わってしまえば、中国のような一党独裁国家に
おける政府広報紙と変わらなくなってしまうが、そうなれば読者も購読し
ないであろうし、自然と淘汰されていくことだろう。それが自然な姿であ
り、バランスを取りつつ正確な報道を心がけて欲しいものだ。あまりに偏
りのあるメディアには、読者や視聴者がきちんと判断出来る目をもってい
くことが重要である。