民主党小沢一郎代表は5日午前、検査入院していた東京都内の病院を1
0日ぶりに退院した。小沢氏は退院後、都内で記者団に対し「党内運営と
来夏の参院選の候補者選考に張り切ってきて、若干疲労を感じたので、こ
の際検査しようということで入院した。異状はなかった。衆院統一補選で
勝利して、来年の地方選、参院選につなげたい」と語った。小沢氏は先月
25日、代表に再選された臨時党大会の直後に入院。翌26日の衆院本会
議の首相指名選挙には出席したが、同日再び病院に戻っていた。

 

政治家にとって病はそう簡単に公には出来ない事柄の一つだ。選挙で選ば
れる以上、その選挙区で勝ち続けて議席を維持し自らの政策・信条を実現
していかねばならない。だが健康に不安を抱える議員に有権者が投票する
かと言えば否だろう。選ばれたとしても任期途中でまともに政治活動が出
来ない議員などもはや役割を果たせないからだ。野党第一党の代表である
ならなお更であろう。首相の座を狙う小沢代表が体調に不安を抱えている
のは明らかなマイナスイメージだ。首相としての激務に体がついてこない
のであれば、国益を損ねることになりかねない。

 

与党を過半数割れに追い込むと息巻くのは勝手だが、来夏の参院選に向け
て体調の不安を払拭するのが、まずは先決ではなかろうか。衆院本会議を
欠席し続けていたことについて「十数年前に心臓疾患で入院後食事後すぐ
仕事にかからないよう医者から忠告を受け、守り続けている」と釈明して
いたが、到底納得出来る様な内容ではない。それならば健康に不安の無い
人間が代表を務めるべきだ。健康不安が小沢代表のアキレス腱とならない
とは言えないだろう。