北朝鮮に77年に拉致された横田めぐみさんの42歳の誕生日となった5
日夕、東京都内のホテルで、めぐみさんの母校、新潟市立新潟小学校の元
教諭らが誕生日を祝い、父滋さんと母早紀江さんを激励した。夫妻はケー
キのろうそくに火をともし、笑顔を見せた。会合に先立ち、東京・渋谷な
どで来月25日から公開される映画「めぐみ 引き裂かれた家族の30年」
の試写会も夫妻を招いて都内で開かれた。激励会では、当時の校長で支援
団体「救う会新潟」会長、馬場吉衛さんが「来年の誕生日こそめぐみさん
と万歳の声を上げたいと念じています」とあいさつし、教え子の画家が描
いた肖像画を滋さんに手渡した。めぐみさんが小学生時代にソロで歌った
流浪の民」のテープが流れると、夫妻は涙ぐみながら聴き入った。

 

北朝鮮による日本人拉致事件の正に象徴的存在である横田めぐみさんは、
祖国の土を踏めぬまま42回目の誕生日を迎えてしまった。日朝の協議が
特に進展も無く拉致問題が薄れつつあった中、拉致問題を契機に頭角を現
すこととなった安倍首相が誕生し、拉致被害者家族会の信頼の厚い中山恭
子元参与が首相補佐官として拉致問題を担当することになったのは、安倍
内閣が拉致に対して本気であると示すことが出来たであろう。現実問題と
して、北朝鮮はミサイル乱射だけで飽き足らず瀬戸際外交を続け、ついに
核実験を行うとまで宣言した。金正日体制が続く限りは我が国とは対立が
続くであろうし、拉致は両国間の交渉のテーブルに常に乗り続けるのは間
違いないところだ。横田めぐみさんを始めとする日本人拉致被害者の救出
に全力を尽くすのは安倍内閣の「義務」である。