13日の参院予算委員会で、社民党福島瑞穂党首が「愛は強制できます
か」と切り出したところ、安倍晋三首相が「強制できないと思います」と
語る珍問答があった。福島氏は、政府が今国会で成立を目指す教育基本法
改正案の教育目標で「国と郷土を愛する」と表記されていることについて、
「国を愛する態度を評価するのか」と指摘。戦前の愛国心教育を念頭に「
愛国心の強要は『戦争反対』と言う自由を奪う」と持論を主張、首相の考
えをただした。首相は苦笑しながら「全く関係ない観点で非難している。
国の行うことを支持せよ、私の内閣を愛せよ、と言っていない」と否定。
さらに「福島氏が首相になることもあり得るが、福島首相がやることを私
たちが全面肯定し愛することはあり得ない」と皮肉交じりに答えていた。

 

国際社会が北朝鮮瀬戸際外交に翻弄されている中、我が国の社民党なる
政党の党首は珍妙な持論を展開し、いったいこの政党は何のために存在し
ているのか改めて疑問に思った。愛国心の強要が戦争反対と言う自由を奪
うとの持論は、今国会で成立を目指す教育基本法改正案にはとうてい当て
はまらないであろう。このような議員が質問をする時間はあまりにもった
いない限りだが、安倍首相もこのような珍問答は時間の無駄だと思ったこ
とだろう。持論をぶつのはそれはそれで結構なこととしても、あまりにピ
ントの外れたことを貴重な時間を費やすのは如何なものか。なんでもかん
でも戦前の軍国主義へと結びつける発想は、短絡的であり議論にもならな
いことに早く気が付いてほしいものだ。