安倍政権発足後初の国政選挙となった衆院神奈川16区と大阪9区の統一
補欠選挙は22日、投開票され、いずれも自民党候補が当選した。安倍晋
三首相が初陣を飾ったことで、与党内での求心力が高まるとともに、今後
政権運営にも弾みがつきそうだ。一方、安倍政権との対決姿勢を強調し
てきた民主党にとっては打撃となった。神奈川16区では、故・亀井善之
農水相の長男で自民党の元衆院議員秘書亀井善太郎氏、大阪9区では、
自民党の前大阪府議、原田憲治氏が初当選を果たした。

 

安倍政権誕生後の初の国政選挙は、もともと自民党議員がいた選挙区だけ
に地盤固めはしっかりしていたこともあるだろうが、2区とも押さえ完勝
とも言える結果に終わった。来夏の参院選を決戦と位置付ける自民・民主
の両党にとって、この結果はそれなりの意味を持ってくるのではないか。
自民党は昨年の郵政解散で党を追い出された有力議員の復党問題も、いず
れは片を付けねばならず、安倍首相の求心力が高まった中で一気にやって
しまうことも考えられるだろう。

 

民主党は選挙に強いとされた小沢代表が、2選挙区ともに落としたことで
求心力を低下させ、小沢代表を担ぐことで一応のまとまりを見せていた民
主党内が、またグラつく恐れすらある。むろん自民党創価学会の集票力
に頼る構図は変わっておらず、公明党創価学会に阿るような政権運営
されることは、我が国のためにはならない。学会票に頼り続ける自民党
内ゲバ再燃の可能性がある民主党、どちらにしても内に厄介なことを抱え
ていることに違いはない。