防衛庁は24日朝の自民党国防関係合同会議で、ミサイル防衛システムの
導入前倒し策について、海上配備型迎撃ミサイルのスタンダード・ミサイ
ル3を搭載したイージス艦を、当初予定の2007年度末から3か月早め
て07年中に配備する方針を明らかにした。北朝鮮による7月の弾道ミサ
イル発射や今月9日の核実験を受け、日米両政府が調整した結果、イージ
ス艦のSM3搭載用の改修を、当初予定の約1年間よりも約3か月早める
ことで一致した。改修に必要な部品などを米側から早期に調達したり、工
程を早め毎年1隻ずつ改修し、10年度に完了する。

 

有効かどうかはかなりの疑問点が残るものの、ミサイル防衛システムの導
入が着々と進む中、北朝鮮核武装と言う現実的な脅威の前に我が国の核
武装が少しずつではあるが出てきたのは、日頃平和平和と謳っていても北
朝鮮の核開発を止めることは出来なかった教訓によるものであろう。むろ
ん我が国が核武装をするには米国と深刻な事態に陥るであろうし、それを
機に韓国や台湾の核武装も進むことであろう。核拡散の要因となったのが
唯一の被爆国である我が国では、広島や長崎で亡くなられた犠牲者達へ申
し開きが出来ない。

 

そう言った意味でも専守防衛を掲げる我が国にとって、撃たれたら迎撃し
反撃は米国に任せる他に選択肢が無いのが現実だ。まずはそのような北朝
鮮の暴発を防ぐために国際社会と協調して、北朝鮮を適度に抑え込み対話
のテーブルに着くよう説得をしていく。圧力をかけつつ影響力を持つとさ
れる中国や韓国がどのように動くか、これも重要であろう。それを見据え
つつ我が国は防御体制を築き北朝鮮と対峙していく、この辺りが現実的な
路線ではなかろうか。