訓練中などに殉職した自衛隊員の追悼式が28日午前、防衛庁で行われ、
安倍首相が追悼の辞を述べた。安倍首相は「私たちは、み霊の尊い犠牲を
無にすることなく、そのご遺志を受け継ぎ、国際社会と協力して、平和が
維持されるよう全力を尽くしてまいります」と述べた。防衛庁で午前10
時から行われた自衛隊殉職隊員追悼式では、陸上・海上自衛隊で2005
年9月から2006年8月の間で、訓練中などに亡くなった12人の隊員
の冥福を祈り、安倍首相や遺族が献花を行った。この追悼式は、1957
年から毎年行われているがこれまでに殉職した隊員は1777人にのぼる。

 

自衛隊の指揮権を持つ首相が殉職された自衛隊員の追悼式に参加すること
はごく自然な姿であろう。冷戦期においても幸いにして他国と戦闘状態に
陥ることは無かったものの、その影では多くの隊員が訓練中の事故で殉職
されると言う事実がある。専守防衛の名の下、自衛隊と言う存在が憲法
違憲であるとか、事実上は軍隊であって名目上は軍隊ではないあやふやな
状態の中でも日夜訓練に励み、国の守りを担ってきた隊員達には頭が下が
るばかりだ。今後ともこの平和が維持されていくよう祈るばかりだが、た
だ祈るだけでなく不断の努力を重ねていく必要があるのは言うまでも無い。