政府は13日、北朝鮮の核実験実施に対する国連安全保障理事会の制裁決
議に基づいて、24品目の「ぜいたく品」の輸出禁止を14日の閣議で決
める方針を固めた。関連政令を改正し、15日から施行する。北朝鮮の核
開発に政府として強く圧力をかける。対象は、酒やたばこなど日本国内で
し好品として課税される品や、牛肉、トロ、自動車、キャビア、香水、時
計、革製品など。日本からの輸出以外に、第三国経由の輸出も禁止する。

 

ぜいたく品の輸出禁止は食糧難にあえぐ北朝鮮の一般国民には直接影響す
ることはなく、制裁と言うよりは「金王朝」に直接の打撃を与えるための
ものである。金正日総書記を支える党幹部や軍にとって、支えるメリット
は金総書記に集まる金やモノの配分を受けられる他は無い。一般国民が満
足に食べられない中でも、高級腕時計を身に付けたり高級車を乗り回した
り出来るのもひとえにそのお陰であろう。

 

つまりは金王朝の金脈が途絶えた時が縁の切れ目となれば、金正日体制は
早期に崩壊するはずだが、事態はそう簡単ではあるまい。韓国は食糧援助
を中止するものの、工業団地や金剛山観光は継続するとしており、制裁の
言葉の意味がわかっていないようだ。近隣の日韓中露が本気でとり組まね
ば効果はないはずだが、中露はどのような制裁を行うかを国連に提出して
おらず、足並みが揃っているとはなかなか言えなさそうだ。