クロアチアで年次総会を開いている高級マグロなどの資源管理機関、大西
洋まぐろ類保存国際委員会は26日、東大西洋・地中海の2007年のク
ロマグロの総漁獲量を現在の3万2000トンから2万9500トンに削
減することで合意した。その後、段階的に減らし、10年には現在より約
2割少ない2万5500トンとする。クロマグロは、国内流通量の約6割
を地中海産に頼っている。同様に高級マグロの一種であるミナミマグロ
ついても、10月に別の国際機関が日本の漁獲枠を07年から5年間半減
する決定を下している。

 

寿司ネタとして我が国の食文化を大いに支えてきたマグロ。その食文化が
他国でも受け入れられ、SUSHIは万国共通の食べ物となる日もそう遠
くないことだろう。健康志向が強い国では特に魚介類の消費は高まり、今
まで我が国に消費が集中していたマグロ類は各国との争奪戦となるのも、
また事実であろう。限られた資源である以上、乱獲によって取り返しのつ
かない状態になる前に歯止めをかける、そのための漁獲制限なら我が国も
受け入れざるを得まい。むろんこれはマグロだけで終わる話ではなく、他
の魚介類にも波及していく話であろう。