自民党は4日、党本部で党紀委員会を開き、郵政民営化法案に反対し同党
を離党した堀内光雄元総務会長、野田聖子元郵政相ら無所属議員11人の
復党を正式決定した。11人については、郵政民営化に賛成する誓約書な
ど執行部が提示した復党条件を満たしているとして、審査の結果満場一致
で認められた。誓約書の提出を拒んだ平沼赳夫経済産業相は審査の対象
外となった。安倍晋三首相は党紀委後の同日夜、党本部総裁室に11人を
呼び、政権公約などの実現に向けて改めて協力を要請、同意を得た。

 

安倍首相にとって小泉前首相の残していた置き土産の処理に、党内の不協
和音を覚悟しながらも最終的には平沼元経済産業相を除く11人の復党に
ゴーサインを出した。写真にあるように造反組自民党執行部の軍門に下
ったかのような構図は、必ずしも好ましいものではなく11人の今後の党
内における立場をよりいっそう悪いものとするだろう。それぞれの地盤で
は強力な支持を集めていても、党内で力を発揮出来ないのでは何のために
復党をしたのかを問われかねない。

 

単純に政党助成金の分け前が欲しかったのかと見られてもマイナスであろ
うし、そのバーターとして復党を認め来夏の参院選へ協力させる、これで
はただの数合わせと言われても仕方ないのではないか。もちろん安倍首相
も置き土産をいつまでも放置していくわけにはいかず、早めに動いたとも
言えるのだが、国民からしてどの面下げて復党するのか、させるのかと言
うのも本音であろう。