小泉純一郎前首相が6日夜、自民党山崎拓前副総裁と都内で会談し、3
回目の北朝鮮訪問に意欲を示していたことが7日、明らかになった。山崎
氏が同日昼の山崎派総会で明らかにした。それによると、山崎氏は、小泉
氏が02年に北朝鮮を初訪問した際に金正日労働党総書記との間で合意し
日朝平壌宣言が、北朝鮮の核実験実施で空文化していると指摘。小泉氏
は「これを生き返らせることができれば結構だ」と述べた。さらに対北朝
鮮政策は「対話と圧力のバランスを取っていかないといけない」と語った。

 

北朝鮮への道を開いたのが小泉前首相であるなら、決着をつけるのも小泉
前首相、とはいかないのが普通であろう。いまさら訪朝したところで北朝
鮮が軟化するとはとても思えず、北朝鮮が求める国交正常化の目的は我が
国の巨額の援助でしかない。核放棄を条件に援助をしたところで、いつそ
れを反故にして核開発への道へと突き進まないとも限らないではないか。
事実上、日朝平壌宣言が機能していない中で、日朝関係は核や拉致の問題
が横たわり、最悪の状態にあると言っても良いだろう。

 

わざわざ我が国に脅威しかもたらさない独裁国家に力を貸す理由などどこ
にも無く、むしろ国際社会と協調して対峙していくのが筋だ。小泉前首相
が意気込むのは勝手だが、今の首相は安倍首相である。対北朝鮮政策を考
え実行していくのは、安倍内閣だと言うことを忘れてもらっては困る。空
虚な平和・友好の言葉を使うよりも、今求められているのは北朝鮮の居直
り強盗まがいの振る舞いを正す、それが現実ではなかろうか。