海上自衛隊岩国基地に所属していた自衛官が96年12月から97年1月
にかけて、北朝鮮に無断渡航し、減給処分を受けていたことが28日、分
かった。防衛庁海上幕僚監部は「情報漏えいはなく、部内規定に基づき既
に適切に処分した」としている。防衛庁によると、この自衛官岩国基地
の救難飛行艇パイロットだった96年12月30日から97年1月4日
までの間、無許可で北朝鮮渡航していた。関係者によると、宗教上の理
由で、宗教団体のツアーに1人で参加して渡航したという。

 

自衛隊員にも当然信教の自由が保障されてしかるべきだが、それと同時に
自衛隊員と言う立場も考慮されなければならない。情報漏えいが相次ぐ自
衛隊にとって、規律ある状態を維持してこそ国民の信頼される存在足りえ
るはずだ。中国でいわゆるハニートラップと言われる謀略にひっかかる日
本人が後を経たず、さらにはWinnyを始めとするPtoPの技術を利
用したソフトで内部情報が流出するなど、日本人はこと「情報」に関する
意識があまりに低いのではなかろうか。外交や国防に関する情報漏えいは
国益を失うことと同義であると、改めて認識すべきだ。