安倍晋三首相は4日、三重県伊勢市伊勢神宮を首相として初めて参拝し
た。菅義偉総務相松岡利勝農相、甘利明経済産業相若林正俊環境相
4閣僚が同行した。伊勢神宮の参拝は歴代首相の新年の恒例行事。黒のモ
ーニングに身を包んだ安倍首相は外宮、内宮の正殿へと進み、2礼2拍手
1礼の神道方式で参拝した。首相は参拝後、記者団に「昨年は私にとって
本当に激動の1年間だった。今年は日本にとっても私にとってもいい年に
したい。日本国の安寧と繁栄を祈り、皇室の弥栄、そして世界の平和を祈
念した」と述べた。

 

我が国の神社の中では別格に位置する伊勢神宮。これを年頭に参拝し我が
国の繁栄と皇室の弥栄を祈念する、神道方式で参拝したものの宗教的な雰
囲気を感じさせない、言わば慣例的なものであろう。同日に民主党の小沢
代表も伊勢神宮を参拝し、参拝後の記者会見では「努力をしない者に神様
がほほ笑むことはないと思う。参院選に向けて力の限り全力で努力するの
で、神様どうぞお見届けください、という気持ちでお参りした」とはっき
り神に向かって参拝をしている。伊勢神宮の参拝に関しては日頃政教分離
を唱える一部勢力からは突き上げが無いと言うおかしな事態となっている。
正にダブルスタンダードであり、笑止千万である。

 

安倍首相が言うように我が国にとって良い年となるように、政治家や官僚
は先陣をきって働かねばならない。実際に良い年にするのは神や仏ではな
く、あくまで人間である。安倍首相の目指す「美しい国」がどのような国
であるかは定かではないが、少なくとも良い国にしていくための努力を我
々も持ち続けたいものだ。