自民党山崎拓前副総裁は6日午前、自らの北朝鮮訪問について毎日新聞
の取材に「行くのは3月だ。核問題について話し合う」と述べた。関係者
によると、山崎氏は25日の通常国会召集前の訪朝を探ったが、白南淳
相の死去や、6カ国協議をめぐる人事など北朝鮮側の事情で都合がつかず、
再調整することになったという。訪朝は核・ミサイルや拉致問題の解決に
向けた糸口を探るのが狙い。来年度予算案が衆院を通過した後の3月後半
を念頭に、北朝鮮側と日程、会談相手の調整を進めている。

 

なぜ山崎氏が訪朝する必要があるのか、独自のパイプを持っているとでも
アピールしたいのだろうか、理解に苦しむ行動である。山崎氏は訪朝につ
いて「政府とは連携していない」と強調しており、12月の6カ国協議
何も進まないまま休会となったことで、我が国も対応を迫られている中に
山崎氏が出てきても解決への糸口を探せるとは到底思えない。過去にも山
崎氏は平沢勝栄衆院議員と共に中国・大連を訪問し、北朝鮮の鄭泰和・日
朝交渉担当大使らと日本人拉致問題について会談したことがある。

 

この行動によって二元外交との非難を浴び、特に平沢氏は拉致被害者家族
会や救う会からの信用を失った。結果が良ければプロセスはどうでも良い
と言うのであるなら、外交関係は綱渡り同然のものとなってしまうだろう。
パフォーマンスのための訪朝なら断じて許されるべきではない、解決のた
めに制裁解除だけでなく莫大な援助を持ち出してくるのは目に見えており、
金王朝の延命に手を貸すだけである。この行動には明確に反対する。