大阪・京セラドームで開催された『K-1 PREMIUM 2006 Dynamite!!』での
秋山成勲VS桜庭和志戦に関する記者会見が行われた。試合中に桜庭が「滑る
!」と何度も抗議、秋山がオイル類を足に塗っていたとの疑惑が掛けられ、
その後はグローブが左右同じものではなかった、グローブの大きさが違うな
どファンからも次々と疑惑が浮上した。試合後には桜庭サイドから正式な文
書で異議申し立てがあり、レフェリー・ジャッジを含めてのミーティング調
査が行われ、この日の発表となり試合の裁定はノーコンテストとなった。

 

この手の格闘技には疑惑はつきないものだが、ファンから向けられた疑惑を
頬かむりして損をするのは主催者側と選手である。それを「調査」の結果と
してノーコンテストの裁定を下したことは評価したい。秋山選手が市販のス
キンクリームを塗っていたことを認め、しかも塗る場面がTBSのカメラに
もきちんと撮られていたと言う動かぬ証拠もあり、秋山選手を失格処分とし
ファイトマネーは全額没収と相成った。だが何故スキンクリームを塗る必要
があったのか、その疑問は消えない。

 

「ワセリン、タイオイルは認められないが、クリームはOKだと思っていた」
と言う認識不足によるもの、と会見では発言したようだがクリームを塗るこ
とで滑りやすくなるとの判断は働かなかったのだろうか。桜庭選手からのコメ
ントは「こちらは正々堂々と試合に臨んでいるのに、このような結果になった
ことに対しての今回の処分内容に関しては納得しておりません」と秋山選手の
行為には怒りがおさまらないと言ったところか。秋山選手は柔道の世界大会で
胴着が異常にヌルヌルすると抗議を受けた前科があることも付け加えておく。