フィリピン訪問中の安倍晋三首相は14日午後、セブのホテルで中国の温
家宝首相と会談した。温首相はこの中で、4月上中旬に訪日する意向を表
明。安倍首相も「具体的な日程は外交ルートで調整させたい」と応じ、小
泉純一郎前首相の靖国神社参拝で2001年10月以降途絶えている首脳
相互訪問の復活を確認した。温首相は会談で首相の靖国参拝問題などを念
頭に「両国関係をさらに強化するためには小さくない困難や問題も残って
いる。歴史的に敏感な年であり歴史問題を適切に処理したい」と指摘した。

 

4月と言う時期を選んだ理由として、安倍首相が靖国神社の春季例大祭
するとの予想を反映させてのことであろうが、あくまで靖国神社を参拝す
るしないは国内問題であり、いちいち中国にお伺いをたてるようなことが
あってはならない。わざわざ盧溝橋事件から70年であると強調するあた
り、中国流のやり方なのかもしれないが、安倍首相は「歴史を謙虚に振り
返り、平和国家としての歩みを続ける。戦後60年の歩みを理解してほし
い」と正論できり返している。 

 

訪日するのであるから、当然訪中もせよと言うことで秋季例大祭の時期に
招請したいらしいとの報道も流れており、あくまで靖国神社固執してい
るのは本当に困りものだ。小泉前首相が靖国神社参拝を繰り返し、完全に
中国側の面子を潰した形となり、これを未だに根に持っているにせよ来年
には北京五輪も控え、正面切って対立するのは中国にとっても得策ではな
かろう。安倍首相は粛々と参拝すれば良い、それだけだ。