角田義一参院副議長は23日午前、国会内で記者会見し、平成13年の参
院選の際、自身の選挙対策本部で総額約2520万円の寄付を受けながら、
政治資金収支報告書に記載しなかったとされる疑惑について「選挙資金の
問題は私の認識の外にあった」と述べ、自らの関与を否定した。角田氏は
「このまま引き続いて淡々と政治活動を続けさせていただきたい。副議長
職は職責を全うさせていただければ大変ありがたい」と述べ、議員辞職
副議長辞任をしない考えを強調した。

 

政治とカネの問題は与野党ともに尽きないが、角田参院副議長の場合は選
挙資金は自分の知ったことではないと言う無責任ぶりが目に余る。特に寄
付が禁じられている外国人の団体である在日朝鮮人総連合会系の団体から
50万円の献金を受けたと伝えられることついては「会計責任者が『そう
いう団体からは金銭の授受はない』と言っているので、それを信じている」
と素知らぬ振りをしている。だが報道機関が入手した資料ではきちんと受
け取ったことになっており、とぼけているだけであろう。

 

民主党執行部としても処遇に困るところだが、おそらくこのまま居座り民
主党はカネのけじめのつけられない政党だと有権者にも見られることだろ
う。野党は与党をカネの問題で追及する構えをとろうにも、自らも同じ問
題を抱え込む厄介な状態に陥りかねない。参院選を決戦と位置付けように
もこのような始末では、選挙前に同じような不祥事が起きれば致命傷とな
ることを忘れてはならないのだ。