自民党の「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」は21日の会合で、
従軍慰安婦問題で旧日本軍の関与を認め謝罪した93年の「河野洋平官房
長官談話」の見直しを求める提言を来週まとめ、安倍晋三首相に提出する
方針を確認した。「軍などの直接的な関与は歴史的に立証されていない」
などとして「従軍慰安婦」から「従軍」の削除などを提案する見通し。同
議連は、この問題で日本政府に謝罪を求める決議案が提出されている米下
院の関係者に日本の立場を説明するため近く訪米する。

 

河野談話を発表した当時、この談話がこれほどまでに歴代内閣を縛り付け
る意味を持つものだと理解していた議員がいたであろうか。談話の根拠は
慰安婦の聞き取り調査による証言のみだけで、軍が関与したと言う証拠
も無いままに認め謝罪してしまったのである。何と言う場当たり的で適当
なことをしてくれたのかと、つくづく愚かな真似をしてくれたと思う。談
話とは言え政府が認めたことを、「やはり誤りであったから撤回する」と
はいかず、安倍首相も歯痒いところだろう。

 

歴史とは過去の事象であり、後世の我々が語り継いでいくものであるが、
その歴史に間違いがあれば修正した上で語り継いでいく必要がある。言わ
れ無き批判には毅然として反論を加え、戦争に敗れたとは言えされるがま
までは泉下の先人達を苦しませるだけであろう。どれだけ高潔な人間であ
ろうとも死者まで鞭打つことは出来ないのだ。