中国外務省は22日、温家宝・首相の日本訪問が、靖国問題などで冷え込
んでいる日中関係改善につながるよう期待を表明した。4月中旬に予定さ
れている温首相の訪日は、昨年10月の安倍首相の訪中に続くもの。中国
の首相の訪日は7年ぶりとなる。中国外務省の報道官は「温首相の訪日は
極めて重要なものになる」としたうえで「われわれは、温首相の訪日が成
功するよう最善を尽くしている」と述べた。

 

日中関係において靖国問題だけを取り上げて、冷え込んだのは全面的に我
が国に非があるとするのは誤りである。言葉は悪いがたかが神社の参拝で
国と国の関係が悪化するようでは、そもそも友好関係が築けていたとは言
い難いのではないか。中国こそが周辺国に脅威を与えているとの指摘を、
平和目的であると同じ言葉を繰り返し真意を隠そうとする。そのように見
られてしまっている以上、きちんとした説明が求められている。

 

訪日に際して例えば衛星を弾道ミサイルで破壊する実験を行ったことにつ
いて、どのような回答を用意しているのか。日米が進めるミサイル防衛
対する明確な意思表示だったのは間違い無いが、あくまで平和目的と言う
意味のわからない発言を続けたのも記憶に新しい。中国はもはや途上国で
は無く東アジアで我が国と共にリーダーシップを発揮していく立場なのだ。
今さら覇権主義を持ち出すのは、我が国を刺激するだけであろう。