北朝鮮の核問題をめぐる第6回6か国協議は4日目の22日午後、北京の
釣魚台国賓館で首席代表会合を開き、休会入りを決めた。北朝鮮マカオ
の銀行「バンコ・デルタ・アジア」で凍結されている北朝鮮資金約250
0万ドルが中国銀行北朝鮮口座に全額送金されるまで核問題の討議を拒
否するとの姿勢を最後まで崩さなかった。次回協議についても「できる限
り早い機会に再開する」としただけで、具体的日程も決められなかった。

 

米国の大幅な譲歩によって、結局のところは協議そのものが空転し核施設
の停止に向けての話し合いが出来ない状態となった。北朝鮮が2500万
ドルを完全に手中にするまでは、引き伸ばしを図り核をもってして他の5
カ国に揺さぶりをかけることだろう。特に米国が一度は不正な資金である
として制裁に踏み切ったにも関わらず、今になって制裁を解除したことは
あまりにおかしい措置である。

 

バンコ・デルタ・アジアの口座にあったのは金王朝に直接つながっている
資金とされ、金正日総書記にとっては体制維持のためには欠かすことの出
来ない、だからこそ金融制裁は非常に効果的だったのだ。北朝鮮の独壇場
となることだけは避けねばならない。6カ国協議と言う場は北朝鮮のやり
たいようにやらせていては、核放棄などとてもでは無いが覚束ない。それ
は間違いないことだろう。