「安倍政権は離陸したのか?もともと『小泉飛行機』に引っ張り上げられ
たグライダーだ」。民主党菅直人代表代行は27日午前の常任幹事会で、
就任半年を前に「何とか離陸はできた」と振り返った安倍晋三首相をこう
皮肉った。菅氏は内閣支持率をグライダーの高度になぞらえ、「半年ほど
前、高度7000メートルぐらいで自立飛行に入ったが、今は高度300
0メートルちょっとぐらいまで下がっている」と指摘した。

 

そっくりそのまま民主党に返したい言葉だ。菅氏が言うように安倍政権の
発足当初は小泉政権の高支持率をそのまま引き継いだようなものだったが、
それは当然実態の無い高支持率である。現在の40%程度の支持率が普通
なのであって、常時60、70%を維持していた小泉前首相と比較する方
がおかしいことなのだ。閣僚の不祥事が続いた中で40%の支持率がある
だけでもマシであろう。

 

第一、菅氏が指摘するところの降下気味の安倍政権を民主党は攻めきれず
にいるではないか。与党にスキャンダルがあれば同時に民主党にもスキャ
ンダルが発覚すると言う「ブーメラン」状態に、他の野党からも注文をつ
けられる有り様だ。与党を攻め立てるのが野党の役割だと言うのなら、も
っと脇をしめていただかねば話にならない。それが出来てから与党を攻め
ねば何度も同じことを繰り返す、肝に銘じておくべきだ。