不二家のずさんな衛生管理を巡る報道で、TBSの朝の情報番組「みのも
んたの朝ズバッ!」が伝えた内容に一部事実と異なる点があったとして、
不二家側がTBSに対し、調査を求める文書を送付していたことが28日
分かった。問題となっているのは今年1月22日の放送内容。同会議によ
ると、番組では、平塚工場の元従業員と名乗る女性の証言を交え、賞味期
限が切れたチョコレートを小売店から回収し、溶かして製造し直し、再出
荷していたとの疑惑を報じた。

 

こうTBSでの報道における問題が出てくると「またTBSか」とも言い
たくなる。メディア全般に言えることだが、企業や官庁で不祥事が起きる
とバッシングを繰り返し、事実とは異ならないにせよ誇張した表現を使い
がちである。視聴者が求めているからとうそぶき、過剰な演出とも言える
報道の仕方は目に余るのではないか。となると元従業員を名乗る女性はで
っち上げなのか、それとも女性が演出上嘘を言っていたのか、いずれにせ
よ報道においてやってはならないことだ。

 

この報道に対し、不二家側は、「溶かしたのは、製造工程で形が崩れたチ
ョコレートで、賞味期限切れの商品を再利用した事実はない」と主張し、
TBSの取材に対しても同様の説明をしたが、聞き入れられなかったとし
ているようだ。不二家のしたことは確かに叩くべきものかもしれないが、
事実と異なることで非難されるいわれは無い。TBSはこの報道が真実だ
と主張するのなら、それが真実だと元従業員の女性を調査するなり、はっ
きりとさせるべきだ。