長崎市伊藤一長市長銃撃事件で18日、野党幹部から、事件直後に安倍
晋三首相が「捜査当局で厳正に捜査が行われ、真相が究明されることを望
む」との短いコメントを発表するにとどまったことを批判する声が上がっ
た。これに対し、塩崎恭久官房長官は記者会見で「第一報が入ってすぐで、
まだ真相究明がなされなければいけないタイミングだった。真相究明を最
優先すべきだということで、やや簡単なコメントになった。思いは同じだ」
と釈明した。

 

まずは凶弾に倒れた伊藤市長の御冥福をお祈りしたい。選挙期間中と言う
ことで行動パターンが読まれやすく、待ち伏せにあったとの見方が強いよ
うだが、如何なる理由があろうとも犯人の行為を肯定することは出来ない。
「表現・政治活動の自由、選挙運動を暴力で圧殺することに対し、一国の
総理としては極めて残念なコメント」「暴力行為で言論を封殺することへ
の憤りをまず言われてしかるべきではないか」と野党の幹部が首相の発言
を非難したが、状況も良くわからないまま勢いに任せて発言することが正
しいとは到底思えない。野党の発言は聞き捨てておくべきであろう。民主
主義への挑戦として、暴力に屈しないことが重要だ。