東京都知事選で現職の石原慎太郎知事に敗れた前宮城県知事の浅野史郎
が12日、仙台市内の、AEDの普及に取り組むNPO法人キューオーエ
ルが主催した講演会にゲストで出席し、講演した。選挙後に地元の仙台で
公の場で話したのは初めてで、「都民はマニフェストを読まないことが分
かった」などと“恨み節”を交えて選挙を振り返った。敗因に関しては石
原氏の知名度や石原氏を支援した自民や公明の組織力の強さ、マニフェス
ト選挙が盛り上がらなかったことなどをあげた。

 

選挙に敗れたとは言え、このような恨み節を言うのは好ましいものではな
いだろう。浅野氏は出馬を決めた後には、宮城県知事選の時と同様に既成
政党の推薦や支持を受けない"脱政党"を打ち出して、勝手連に支持される
形をとって出馬を宣言している。そのような見え透いたパフォーマンスに
は、本当に東京のことがわかっているのかと疑念を抱いたものだ。どう見
ても急な出馬だっただけに、これから東京のことを勉強すると言う姿勢が
都民に受け入れられなったこともあるのではないか。敗因を分析したにし
ては自分に甘すぎる内容としか言いようが無い。