米政府は23日、米中戦略経済対話で中国当局に対し、食品の安全対策を
求めたことを明らかにした。レビット米厚生長官は、米中戦略経済対話後
の記者会見で、米国側が対話の中で中国に対し、中国から輸入される食品
および医薬品の安全性が「最大の懸念事項」であると伝えた、と述べた。

 

人の生命に直結する食品と医薬品に関して、中国からの輸入品の安全性が
問われている。例えば中国から輸入されたペットフードに有毒化学物質が
混入していることが明らかになったり、違った意味での「中国脅威論」が
広がろうとしている。我が国でも輸入した中国産の冷凍ホウレンソウから
基準値を遥かに上回る残留農薬が検出され、即店頭から撤去されたのを思
い出すのではないか。

 

だがここまで証拠を突き付けられても、一部の中国紙報は「米国と中国の
食品安全に対する基準の客観的差異や中国の食品安全への取り組み努力を
無視しており、政治的意図がある」など批判を繰り広げているから困った
ものである。自らに非がありながら相手のせいにするなど、如何に中国が
自国の面子を重んじるとは言え開き直りも良いところである。世界が中国
に対して改善を望んでいるのだ、それに応える義務を果たすべきだろう。