多数の小型爆弾を拡散し、不発弾被害などが問題視されている「クラスタ
ー爆弾」について、航空自衛隊田母神俊雄幕僚長は25日の定例記者会
見で、「島国を守るのに大変有効」とした上で、「(日本が防御のため使
う際に)被害を受けるのは日本国民。占領されることと、どちらがいいか
考えた時、防衛手段を持っておくべきだ」と述べた。この発言を巡り、「
誤解を与えた」として約2時間後に再び会見し、「国民の頭の上にクラス
ター爆弾を落とすということではない」と釈明した。

 

島国ゆえにその海岸線の長さは防衛上の弱点とも成り得る。むろん上陸そ
のものを阻止することが出来れば言うことは無いが、万が一にも敵軍の上
陸を許した際には、水際でこれを撃滅するのは当然の戦術であろう。一発
で広域を制圧出来るクラスター爆弾はそのような際に海岸等に集結した部
隊を叩くには最適の兵器だ。田母神幕僚長の記者会見は言葉が足りず、多
少の誤解を招いたようだが、防衛手段としてクラスター爆弾を持つこと自
体は何ら問題は無い。不発弾をことさら取り上げて防衛手段を否定するの
はピントのズレた批判でしかなかろう。