中国国家林業局の当局者は17日、上海で開かれたセミナーで、中国では
砂漠化の危険がある土地面積が32万平方キロに達しているとし、森林伐
採、放牧などを禁止し、モニターを強化して新たな砂漠化を食い止めなけ
ればならないと強調した。新華社電が伝えた。中国の砂漠化面積は200
4年の調査で約174万平方キロと、国土面積の18%を占めた。4億人
近い国民の生活に影響を与え、直接の経済的損失は年間500億元(約7
950億円)に達しているという。 

 

32万平方キロメートルと言えば我が国の国土とほぼ同じ広さの土地であ
る。それが新たに砂漠となろうとしているとは、想像を絶する進行速度だ。
食い止めるためには確かに中国は一党独裁国家だけに、無理矢理にでも森
林伐採や放牧を止めさせることは可能かもしれないが、都市部との格差が
広がる地方でこれまで同様に強権的な政策に出れば、暴動につながる恐れ
もあり、頭の痛いところだろう。とは言え環境問題は中国だけの問題では
決して無い、砂漠化を遅らせるための努力を惜しんではならない。