北朝鮮訪問を終えた6カ国協議米首席代表のヒル国務次官補が23日午前
来日し、日本首席代表の佐々江賢一郎外務省アジア大洋州局長と同省内で
会談した。ヒル次官補が訪朝結果を報告したうえで、北朝鮮の核廃棄に向
けた今後の対応などについて協議。7月上旬に6カ国協議を再開させるこ
とで一致した。佐々江局長は拉致問題に対する北朝鮮の反応をただした。

 

バンコ・デルタ・アジアからの送金が自ら発動した金融制裁が仇となり遅
々として進まなかったため、結局は特例として米連邦準備理事会傘下のニ
ューヨーク連邦準備銀行に送金、さらにロシア中央銀行経由で極東地域の
民間銀行に送付し決着した。これに伴い6カ国協議再開のメドがたったの
だが、この特例措置によって金融制裁そのものが形骸化するのではないか
と言う指摘もあるのだ。

 

資金だけ手に入れて非核化に向けた初期段階措置の履行をしないのでは、
米国は騙されただけではないか。6カ国協議がもはや何のためにあるのか
時間が経てば経つほど見えてこないものになりつつある。北朝鮮の体制維
持に手を貸しているだけなのではないか、そろそろ何らかの結果を出さな
いことには疑念のみが残るばかりだ。