中国への輸出が約4年ぶりに再開された日本産のコメの販売が26日、北
京と上海の2大消費地で始まった。値段は中国産のブランド米と比べて1
0倍程度、一般のコメと比べると約20倍も高いが、中国のコメ消費量は
年間約1億3000万トンとされ、日本側は富裕層への売り込みを足掛か
りに巨大市場への浸透を図りたい考えだ。北京市内の高級百貨店やイトー
ヨーカ堂の店舗では同日、赤城徳彦農相ら日本政府関係者も参加して販売
開始セレモニーを開催。中国産の食品の安全性に不安が広がる中、高級米
のイメージを積極的にアピールしていく方針。

 

4年ぶりの再開となった中国へのコメ輸出。受け入れ側の中国内でも急激
な経済成長とともに富裕層が台頭し、中国内で食の安全が問われる中で、
彼らは中国産の食品は購入せず外資系のスーパーで何倍もする食品を購入
すると言う。これは貧富の差が大きくなったことにより、食の安全への備
えに大きな差が出ていることを意味している。今回の日本産のコメを購入
していくのも彼ら富裕層で、一般のコメの20倍もの値段をものともせず、
日本産のブランド米はあっと言う間に完売したようだ。ただ、気になるの
は商標を先に押さえられてしまったことによって、「コシヒカリ」「ひと
めぼれ」の中国表記が使用出来ないことだ。ブランド戦略としては、この
躓きは相当痛いと言えるだろう。