安倍首相は18日、内閣改造自民党役員人事に向けた調整を続けた。こ
れまでの調整で、自民党町村派会長の町村信孝・前外相と伊吹派の中川昭
政調会長の入閣が有力となった。丹羽・古賀派丹羽雄哉総務会長の入
閣も検討されている。自民党国会対策委員長には、高村派大島理森・元
国対委員長を充てる方向で調整が進んでいる。首相の出身派閥である町村
派では、「首相を本気で支えるのは、町村派の人間だけだ」として町村氏
を内閣の要となる官房長官に推す声が強い。

 

徐々に全貌が見えてきた安倍改造内閣。とにかく閣僚の不祥事や失言が多
かった印象を払拭するために大幅な改造が見込まれるが、自身の出身派閥
から領袖の町村前外相、安倍首相の同志と目される中川政調会長、さらに
は丹羽総務会長と言う名前が挙がっており、重量級内閣と言える内容とな
りそうだ。実力者が入閣することは自民党が求める「挙党内閣」と一致す
るように見えるが、麻生外相の幹事長の起用からも明らかなように、より
安倍路線に「純化」した体制が築かれるのではないか。

 

早期の解散総選挙が有り得ない以上、失点を回復した上で参院で第一党と
なった民主党と対峙していく、妥協は強いられるものの民主党が政権担当
能力を見せるためには、何でも反対を貫くのは難しく、まずはお互いにお
手並み拝見と言ったところであろう。二大政党制の実現が近付く中、安倍
政権が掲げる憲法改正は大連立無くして実現は不可能、果たしてどうなる
ことか、注目したい。