自民党参院選総括委員会がまとめる参院選の敗因分析報告の原案が21
日、明らかになった。「政治とカネ」に絡む赤城徳彦前農相の問題や久間
章生前防衛相の失言など閣僚の不祥事を巡る首相官邸や党執行部の「危機
管理」の甘さに言及。公的年金保険料の記録漏れ問題、事務所費問題も列
挙した。国会議員や落選者からのヒアリング結果も反映させ、24日に最
終的な報告書をまとめる。

 

敗因を知ることで次の選挙につなげることは良いことだと思うが、これが
いつの間にやら「なぁなぁ」になってしまったあげく放置され、なかなか
次へと結びつかないものだ。特に今回は不祥事や失言が次から次へと良く
出るなと言わんばかりの失態であった。それに露骨に反安倍政権を打ち出
す一部のメディアが乗っかり、頼りない政権であるとのイメージ作りに成
功した。あれだけの逆風が巻き起こっては、参院選の候補者が後ろの味方
から撃たれたようなものと嘆いたのも実に理解の出来ることだ。

 

むろん保守王国であった地方の一人区で自民党の候補が軒並み落選したよ
うに、地方切り捨てとの批判も真摯に受け止めねばならない。小沢代表が
国会にも出ずに地方の一人区を回ったのは的を射ていたわけだ。ただ、民
主党のマニフェストのばら撒き政策、財源はどうするのかなどの批判もあ
ったのも事実であり、決して良く出来たものでは無かった。月並みな言葉
だが、自民党解党的出直しをして建て直しを計るべきだ。