アフガニスタン国際治安支援部隊の活動を延長するための国連安全保障
理事会決議案に日本の海上自衛隊によるインド洋上での給油活動に対する
「謝意」が明記されたことを受け、政府は海自の活動継続に反対する民主
党に翻意を促していく考えだ。ただ、民主党鳩山由紀夫幹事長は決議が
採択されても給油活動継続に反対する方針を貫く考えを示しており、同党
が方針転換する可能性は低い。

 

政府がこのような一手を打ってくるとは正直予想をしていなかった。国連
の役割と言うものが、この決議によって理解出来るのではないか。このよ
うな決議を何食わぬ顔で、何よりこのタイミングで出す、これこそ国連が
各国の国益をかけた場所であることの証明だ。国連安保理のお墨付きを得
るために、我が国もそれ相応の働きかけを行ったことであろうし、民主党
の小沢代表が何かにつけて国連の名前を出すことへの意趣返しにもなった
のではないか。この決議自体は非常に意図的なものであるからこそ、国連
への過信が危険であるとの認識にもつながるのではなかろうか。