大相撲時津風部屋序ノ口力士、時太山が兄弟子らから暴行されて死亡し
た問題を受け、文部科学省は28日、日本相撲協会北の湖理事長を呼び
出し、問題についての独自調査、関係者の処分、再発防止策の検討など5
項目の改善要求を突き付けた。協会の対処が甘いと判断した場合、監督官
庁の同省が認める財団法人の資格も取り消す構えだ。国から見放された場
合、大相撲は「国技」の看板を失うことから、協会側も対応策を検討し始
めた。日本相撲協会が、国から強烈なダメだしを食らった。刑事事件へ発
展必至の重大問題を受け、北の湖理事長は、文部科学省松浪健四郎副大
臣から5項目の要求を突き付けられた。

 

スポーツの世界において「しごき」と言うものはつきものではある。特に
相撲のように相撲部屋に入門し、寝起きを共にする中で稽古のきつさに音
を上げようとする弟子もいることであろう。そこで敢えてしごくことで、
肉体的にも精神的にも鍛えられ一人前の力士として育っていくのだろう。
だが、それにはしごきの限界を知り止める人間、つまり親方の存在が必
要なのだ。今回の問題も通常のしごきだけで無く、ビール瓶や金属バット
で殴り付けたとあってはしごきを通り越して、ただのリンチである。親方
自身がビール瓶で頭を殴り付けたとされているだけに、事態は深刻そのも
のだ。相撲は国技とされながらも、日本人力士の活躍を耳にすることは少
なく、外国人力士の台頭を許している。このような問題が起きることで、
ますます新弟子入門が減るであろう、相撲協会は緊急事態であると判断し、
早急に対応策を練るべきだ。