三菱重工業は9日、12年の就航を目指す民間旅客機「MRJ」の事業化
計画を正式発表した。エンジンは米P&W製を採用、競合他社と比べ燃費
を最大3割改善し、騒音を半減する。同日、会見した佃和夫社長は「一部
のリスクは存在するが、この機を逃せば民間航空機への参入が難しくなる」
と強調。今後20年で5000機の需要があるとされる市場で「1000
機の販売を狙う」と述べた。MRJは70―90人乗りで、開発費は約1
500億円を見込む。同日、内外の航空会社への販売活動を開始、来春に
事業化の可否を判断する。佃社長は「信頼性の高い顧客が我々の想定価格
で想定した機数を買ってくれるかが重要」と述べ、有力顧客が一定数を買
うことを事業化の条件とした。MRJは一機30億―40億を見込む。

 

我が国は世界と伍するまでに磨かれた航空技術をもって大東亜戦争を戦っ
たが、連合国の物量の前に敗れ去り、事実上「翼」をもがれた状態に陥っ
た。連合国の占領が終わり、ようやく再度「翼」を持てるようになり、政
府主導の日本航空機製造が後に名機と呼ばれる「YS−11」を製造した
ものの、一度失った「翼」に対する世界の信頼性は高いとは言えなかった
ようだ。結局、日本航空機製造は解散し、我が国の航空技術はボーイング
と言った欧米の大型機製造に関するパーツの下請けと言った位置付けにな
ってしまったいた。そんな中で三菱重工業が民間旅客機の事業化を目指す
とした決断、失われた「翼」を再び取り戻すために事情化はぜひ実現して
欲しいものだ。我が国ならで我が国の「翼」が世界と伍するまでに成長す
る、それは決して夢では無くなってきたと言えそうだ。