民主党小沢一郎代表は11日午前、都内で開かれた連合の定期大会であ
いさつし「先の参院選が最大の決戦の場とすれば、来るべき衆院選は最終決
戦の場だ」と強調、衆院選勝利へ向けた支援を要請した。小沢氏の退席後に
あいさつした社民党福島瑞穂党首は「社民党も入らなければ参院与野党
逆転できない」と指摘。その上で、小沢氏がアフガニスタンの国際治安支援
部隊(ISAF)への参加を主張していることに「自衛隊が関与するのは明
確な憲法違反であり認められない」と述べた。

 

民主党にとって参院選で大勝し与野党逆転を果たしたものの、やはり野党の
中に社民党共産党もいることを忘れてはならないのは、小政党に転落した
とは言えども貴重な議席を維持していることだ。社民党の福島党首が絶望的
な党勢の中でも、気勢を上げられるのはその点を承知しているからである。
自衛隊や安全保障の分野では、まるで一致点を見ない以上は本来であれば民
主党と共闘することは難しいはずだが、社民党が生き残ると言う最大の目的
のためにも止むを得ないところか。

 

一方の共産党は次期衆院選では選挙区を絞り込むことを明らかにしており、
どの選挙区でも一定の票数を稼いでいる共産党が、野党の「公明党」のよう
な機能を果たせる可能性を秘めている。社民党にはそのような強みが無く、
労組の支持は民主党に集中しており、ジリ貧と言っても過言では無かろうが
生き残るためにはもはや手段を問うている場合でも無かろう。護憲で喰って
いけるような時代はとうに終わったのだ。