高村正彦外相は14日午前、日本と北朝鮮の実務当局者が非公式協議のた
め中国・瀋陽入りしたことに関し「頻繁に開催するために水面下でやる必
要もある」と述べ、次回作業部会の早期開催に向けて調整を急ぐ方針を明
らかにした。都内で記者団の質問に答えた。高村外相は「具体的に行動を
取れるような状況をつくって、早く開催する方がいい」と述べた。また、
拉致被害者の生存についてはっきりさせるのは北朝鮮の責任だ」と指摘
し、北朝鮮拉致被害者の再調査に応じるべきだとの考え方を示した。

 

福田首相は自分の政権で北朝鮮との国交正常化を成し遂げると高らかに宣
言したが、具体的なプロセスも示さないうちにそんなことを言ってしまっ
て良いのか疑問を憶えた。安倍政権が拉致問題の解決重視で米朝の関係が
改善される中でも、我が国はそれになびくことなく北朝鮮と対峙してきた。
確かに手詰まり感もあったが、今なお自国民が拉致されている可能性が高
いと言うのに、国交正常化ありきではさすがに話にならない。解決を急ぐ
あまり足下を見られては意味が無かろう。

 

個人的には何度も書くようだが、北朝鮮との国交正常化など望んではいな
い。朝鮮半島の南北関係は韓国が擦り寄るような形で、融和が進んでおり
将来的にも戦争が起きるような可能性は減少した。核問題の解決は我が国
単独でどうにか出来ることでは無く、周辺諸国と協力して解決していくこ
としか出来まい。福田首相には国交正常化を実現した際のビジョンを是非
とも語っていただきたいものだ。