米大リーグ、レッドソックス松坂大輔投手は21日、当地のフェンウェ
イ・パークで行われたインディアンスとのア・リーグ優勝決定シリーズの、
3勝3敗で迎えた天王山の第7戦に先発、5回を2失点で抑え、勝ち投手
となった。ポストシーズンで日本人投手が勝ったのは初めて。試合は、レ
ッドソックスが11−2で勝ち、24日開幕のワールドシリーズで、松井
稼頭央内野手が所属するナ・リーグ優勝のロッキーズと対戦する。松坂は
15日の第3戦では五回途中で降板、6安打4失点の内容で負け投手とな
った。交渉権獲得や年俸の総額で「1億ドル」を要した松坂には、結果が
出ないことで最近、地元メディアから批判も起きていたが、そんな逆風の
中で結果を出した。

 

正に大一番での登板となった松坂投手。第3戦では負け投手となっていた
だけに、ここで負け投手となってしまっていたら、確実に戦犯として槍玉
に挙げられていたであろう。我が国を代表するエースとして、5回を投げ
て2失点で先発としての仕事は果たせたので良しとすべきか。とかく「1
億ドル」と言う桁外れの金額で松坂投手を手に入れたレッドソックスにと
っても、地元メディアやファンを黙らせるのは、松坂投手に真の実力を発
揮してもらう外はない。首脳陣も胸をなでおろしていることであろう。奇
しくもワールドシリーズでは西武ライオンズからポスティング制度でメジ
ャーにわたった松井稼頭央内野手が所属するロッキーズと対決する。大一
番で結果を残した松坂投手か、それとも打撃が波に乗る松井内野手か、日
本人にとっても楽しみな試合となりそうである。