TBSが23日、大みそか恒例の「Dynamite!!」放送決定の発
表会見で、社会問題にまで発展したボクシングWBC世界フライ級タイト
ルマッチ・内藤大助亀田大毅戦を比較対象とした上で「Kー1はちゃん
とした大会」とコメント。裏返せば“亀田びいき放送”で批判が殺到した
ボクシング中継が“ちゃんとしていなかった”ことを認めた。会見にはT
BSテレビ取締役の信国一朗・事業本部長が出席。「大みそかにまで格闘
技番組を放送するのはいかがなものかという声がTBS社内になかったの
か?」と質問された信国氏は「Kー1格闘技は(亀田絡みの)ボクシング
と違って、5年間やってきた、ちゃんとした大会。視聴者やメディアにも
認められている。ボクシングとは切り離して、立派な大会にしたい」と明
言。“亀田路線”のボクシング中継見直しを示唆した。

 

亀田祭りと称して亀田一家の試合を中継し続けてきたのはTBSである。
その中継に対する姿勢は露骨なまでの「亀田びいき」で彩られ、視聴者を
完全に小馬鹿にしたものであったが、先のボクシングWBC世界フライ級
タイトルマッチで醜態を晒した亀田一家を庇おうにも、中継で反則行為を
指示するかのような声まで拾ってしまい、もはや庇い切ることは不可能に
なってしまった。その結果が自身が良い意味でも悪い意味でも育ててきた
と言っても過言では無い亀田一家を切ると言う決断につながったのだ。中
継がちゃんとしていなかった例として、実況のアナウンサーがバッティン
グで内藤選手が流血した場面で「このままだと亀田が(TKOで)勝ちます
ね」と実況したり、最終ラウンドの“投げ技"反則に「若さが出ました」
などあまりに無茶苦茶なコメントを乱発したことが挙げられる。だが気に
なるのはTBSは「(アナウンサーが)独断で亀田に肩入れして実況した」
と弁明したことだ。トカゲのしっぽ切りのような真似をすることが正しい
姿勢なのか、大いに疑問である。