衆院解散含みの政局をにらみ自民党が次期衆院選の公認調整を急ぐなか、
05年の前回衆院選で初当選した「小泉チルドレン」の当選1回議員への
逆風が強まっている。古賀誠菅義偉の正副選対委員長コンビが「勝てる
候補」を選考基準に掲げ「チルドレンを優遇しない」との方針を打ち出し
たからだ。比例単独で当選したチルドレンが前回同様の名簿上位に掲載さ
れるか不透明なうえ、郵政造反復党組とぶつかる比例復活組も小選挙区
の公認は厳しい状況。「我々は使い捨てか」と嘆く声も上がっている。

 

もともと「ジバン(地盤)、カンバン(看板)、カバン(鞄)」を持たずに落下
傘候補として、造反組を討ち取るために各選挙区に派遣されたチルドレン
達であるが故に、小泉元首相の庇護が無くなればただの一議員となってし
まう。特に名簿上位に記載してもらい当選させてもらったような感のある
チルドレンが次回の総選挙ではお荷物になるのは否めない。刺客を破った
造反組が復党したことで、小選挙区で破れ比例で復活したチルドレンへの
風当たりも強い。新人議員が83人も生まれた郵政選挙であったが、その
前途は決して明るいものとはならないだろう。あくまで一過性のバブルの
ようなものであったと彼等自身が一番わかっているのではなかろうか。