天皇、皇后両陛下は27日、東京都千代田区九段会館で開かれた日本遺
族会創立60周年記念式典に出席した。式典には各都道府県の戦没者遺族
の代表ら約550人が参加した。天皇陛下は「亡くなった多くの戦没者
ことを思うと戦後六十有余年を経た今日もなお心が痛みます」とあいさつ。
「先の戦争のことが次第に人々の心から遠くなっていく今日、戦争による
深い悲しみを経験した遺族の持つ、戦のない平和な世界実現への強い希求
を、戦後に育った人々に伝えていくことは、誠に大切なことと思います」
と述べた。

 

大東亜戦争の敗戦から62年と言う月日が流れ、戦没者の遺族は高齢化し
陛下の言葉にもあるように戦争そのものが人々の心から遠いものとなりつ
つある。それが平和が続く我が国にとって良いことなのは確かだが、戦争
の悲惨さを知る世代がいなくなることで、その悲惨さを伝えていくことが
難しいものとなる。戦争を知っているからこそ平和であることの有難さを
知る、大東亜戦争で斃れた英霊達や戦没者が遺していったものは世代が変
わろうとも引き継いでいかねばなるまい。それと同時に彼等が大東亜戦争
で守ろうとしたものを改めて考えたいと思う。