みそかを沸かせた三崎−秋山戦が再戦となる可能性が出てきた。FEG
を主催する谷川貞治イベントプロデューサーは2日、「やれんのか! 大
晦日! 2007」で三崎和雄秋山成勲にKO勝ちした試合について「
反則と取られてもおかしくない」と明言、調査開始を決めた。勝負を決め
た三崎の顔面へのキックが放たれた時、ダウンしていた秋山が頭部への蹴
りが禁じられている「4点ポジション」だった可能性があるため。秋山陣
営も提訴する方向で、再戦案が急浮上した。

 

この谷川プロデューサーの対応の早さはいったいどうしたことだろうか。
06年の大晦日の試合で秋山選手の身体が異常に滑るとの桜庭選手の抗議
には耳を貸さず、調査もおざなりではなかったか。うやむやに出来なかっ
たのは、ネット発の抗議や試合中のVTRに生々しく入っていた桜庭選手
の必死の抗議の声が実り、秋山選手がスキンクリームを塗っていたことを
報告し、騒動がひとまず収まった形となった。疑惑が多く残っただけにフ
ァンは今もなお納得したとは言い難い。

 

一転して今回の対応は前回の教訓を活かしたとでも言いたいのであろうか。
HERO’Sの看板選手を潰されたことによるものなら筋違いの話だ。こ
れでみそぎと思っていた秋山陣営がここで提訴することは、これまで以上
にバッシングを受けるであろうし、スポンサー集めも苦しくなるのではな
いか。そう言ったデメリットを考えれば谷川プロデューサーの口車に乗る
のでは無く、地道に再戦を果たした方がまともな選択であろう。