福田首相は7日午前、自民党本部の仕事始めであいさつし、衆参ねじれ国
会への対応について、「自民党は堂々と粛々と正道を歩む。奇策があるわ
けではない。そういうことをやると国民の信頼を失う。地道にやっていく
」と述べ、新テロ対策特別措置法案や2008年度予算案などの成立に全
力を尽くす考えを示した。一方、民主党の小沢代表は7日午前、党本部の
仕事始めで、「自公政権が継続すればするほど、多くの国民の生活は窮乏
し、不安定さを増してくる。今年こそ、我々自身の人生を懸けて、戦いに
臨まなくてはならない」と述べ、早期に衆院解散・総選挙に追い込み、政
権を奪取する決意を強調した。

 

昨年の参院選後の国政の停滞は目を覆わんばかりの惨憺たる有様であった。
如何にねじれ国会とは言え、決めなければならないことはきっちりと決め
ていただかねばなるまい。年金問題も与党を揺さぶるための材料では無く、
与野党が一度膝を付け合わせて話し合ってさえいれば、もっと早く対応が
打てたはずだが、野党は攻撃の材料としてのみ年金を扱った。本当に国民
のためを考えれば喫緊の課題のはずだが、残念ながらそのような姿勢を見
ることは出来なかった。福田首相の発言にあるように、ねじれ国会では奇
策を用いたところで突破口が開けるわけでもない。むろん大連立構想と言
う手段が正しかったかどうかはわからないが、選択としては十分にアリだ
ったのではなかろうか。