任天堂は9日、Wii用の健康ソフト「Wiiフィット」の出荷数が1月
6日までに100万本を突破したことを明らかにした。07年12月1日
の発売から1カ月での達成。06年末に発売され、既に200万本以上売
れている「Wiiスポーツ」と並ぶ最速ペースだが、価格は「Wiiフィ
ット」の方が倍近くする。広報室は「テレビゲームの定義が広がって、さ
まざまな人々に買ってもらえた結果」と話している。

 

ニンテンドーDSやWiiと言ったゲーム機はひたすら高性能化が進むか
に見えたゲーム機開発に一石を投じたのは間違いないだろう。PS3があ
くまでPS2の後継機種として、発展していったのに対してWiiはゲー
ム本来の楽しみを取り戻すための実験機だったと言えるのではないか。高
性能化が進むにつれて、内容も複雑になりコアなユーザーしか楽しめない
と言うことは市場そのものが縮小することと同義である。

 

それだけにニンテンドーDSの大ヒットやWiiのスマッシュヒットも頷
けるのだ。開発費が高騰し回収するのも精一杯の状態では、業界が疲弊し
儲かるのはハードメーカーだけとなれば、産業としては成り立たない。有
力なソフトメーカーがPS3から切り替えてDSやWiiに流れていった
のも必然であろう。何よりも市場を再び広げた任天堂の功績は大きい。