横浜市港湾局の課長が、3月に定年退職する局長と横浜市が出資する関連
会社の副社長の再就職先の斡旋を依頼するメールを市の人事担当者に送っ
ていたことが分かった。市の人事担当者は「天下りと思われても仕方のな
い内容」としている。課長がメールを市民に誤送信したことで発覚。メー
ルには、定年退職する局長が関連会社の副社長に就任することで調整が進
んでいることが記されており、元市幹部である現副社長の再就職先の斡旋
を依頼。市は昨年11月にクリーンな再就職を目指す要綱を定めていた。

 

誤送信をしたこと自体が情報管理の観点からも酷い話だが、クリーンな再
就職などと定めておきながら、この有り様では話にもなら無いのではない
か。既得権益を化した天下りを自分の番がくるまで維持し続けたい、その
気持ちは分からないでもない。だが、受け入れる方としては本来であれば
必要の無いかもしれない人材を置かねばならず、その負担と社員のモチベ
ーションの低下にもつながりかねないのだ。中田宏市長は記者会見で「職
員の再就職については透明にやっていかねばならない。(メールは)内容
的に見て行き過ぎている」と語っているが、天下りの存在そのものを無く
すための努力をしていただきたい。