大阪府知事選で当選した橋下徹氏が28日、府債発行を原則認めない方針
を明らかにした。しかし、起債をゼロにすれば、人件費のほか、医療費助
成などさまざまな補助金を見直しても不足額を埋める見通しがつかず、実
現は微妙。国の管理下に置かれた際の財政再建団体に対して行われる公共
施設の有料化なども検討せざるをえないという。府の財政当局は早急に「
橋下氏との協議が必要」としている。

 

財政と言う点では大阪府は間違いなく追い詰められている状態だ。東の東
京、西の大阪などともはや並び称されることはなかろう。府の職員はすで
財政再建のために全職員がボーナスカットなどをしており、自治体の給
料を比較するラスパイレス指数では都道府県で42位、モチベーションは
下がる一方なのではないか。商売上手とのイメージがあるものの、大阪に
本社を置く企業が移転してしまったり、ハコモノで大失敗したりと大阪は
確実に地盤沈下をしている。

 

これを何とか食い止めてくるものと期待し、知名度の高いタレント候補に
票が流れたのであろうが、現実はそう簡単に何とか出来るものではなさそ
うだ。期待が裏切られた時の反発は相当なものであろうが、不出馬を取り
消してまで出馬し知事に選出された以上、それ相応の覚悟をもって府政の
舵取りをせねばなるまい。